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漫画

やぶうち優 著『世界の果ての、真ん中で。』

投稿日:2019-03-04 更新日:

――人づきあいはめんどくさい。傷つくのがイヤだから。

(帯より)

私がやぶうち優さんの漫画と出会ったのは今は亡き?小学館の学年誌でした。小学一年生~六年生まであったあれです。
その絵柄とストーリー展開に惹かれ学年誌に掲載されていた作品以外も読んでいますが、今回はその中から『世界の果ての、真ん中で。』を紹介したいと思います。

目次

  1. あらすじ
  2. おすすめポイント
  3. 『世界の果ての、真ん中で。』というタイトル
  4. 表紙デザインは川谷康久さん
  5. 小ネタ(他作品との関連)
 

1.あらすじ

思春期の痛くて、切ない気持ちを描いた感動シリーズ。

(裏表紙より)

主人公の真帆がとある中学に転校してきたところから物語がはじまります。
既に出来上がっているグループ、自分を見下して突っかかってくるクラスメイト、核心をつくコメントを投げかけてくる男子。
些細なことですれ違ったり、悩んだり、時にはぶつかったりしながら、真帆自身も少しずつ変わっていきます。

2.おすすめポイント

ちゃおは低年齢向けの雑誌のイメージですが、本作(主にちゃおデラックスに掲載されたそうです)は大人でも楽しむことが出来ると思います。
そもそも思春期の気持ちを描いたシリーズということで、ちゃおの年齢層より少し上、小学校高学年~中学生向けなのではと思います。

いくつになったって人付き合いは難しいです。それが中学生であればなおのこと。
真帆達は見ていて面倒くさいところもありますが、数々のエピソードの中にはこんなこともあったなぁと共感出来るものがあるのではないでしょうか。
里中の発言はこんな中学生いる?というくらいしっかりしていますが、学校という世界で真帆を導くには彼のようなキャラが適切なのでしょうね。
いちいち先生が出てくる局面でもありませんし、大人の言うことをすんなり受け入れる年頃でもないでしょうし。

(2019.03.19追記)
★こちらも思春期の気持ちを描いた作品です→等身大の女の子と京王線の駅名:やぶうち優 著『水色時代』

3.『世界の果ての、真ん中で。』というタイトル

そこが世界の果てであっても、いつだって自分がいるのは自分の世界の中心であるというタイトルです。果てと真ん中という反対の言葉から広がりを感じます。

また登場人物の名前はタイトルから一文字ずつ取っているそうです。

世:瀬戸瀬 世羅(せとせ せいら)
界:界(さかい。下の名前不明)
の:萩野 のの葉(はぎの ののは)
果:上川 実果(みか。名字読み方不明)


真:島松 真帆(しままつ まほ)

中:里中 礼文(さとなか あきふみ)

漢字5文字が由来のキャラはやぶうちさんが12歳の時に考えたというこの作品の原点(『まほちゅー!』4巻に掲載された読み切り、本書でも『特別編【現代っ娘ララバイ】』として収録)にも登場しています。
「のんの(のの葉)」はシリーズ化するに当たって後から作られたキャラと思われます。

4.表紙デザインは川谷康久さん

小説家が本を売る方法を探しに:額賀澪 著『拝啓、本が売れません』でも取り上げましたが、本作の表紙は川谷康久さんによるデザインです。
『世界の果ての、真ん中で。』そして英訳の「IN THE CENTER OF THE WORLD’S END」というタイトルが絵の一部のように配置されています。
空と海、主人公が地球を手にしているイラストは『特別編【現代っ娘ララバイ】』の世界観ですね。

5.小ネタ(他作品との関連)

ところどころにやぶうちさんの他の作品とのつながりが見られます。

  • エピソード0で実果の持っている体操着袋のイラストが『まほちゅー!』
  • エピソード3で真帆がのんのから借りたコミックスが『初恋指南』
  • エピソード6の魔法少女のシルエットが『まほちゅー!』
  • エピソード7に『ドーリィ♪カノン』の「アイドリ」マスコットが登場
  • エピソード7の真帆への誕生日プレゼントのブランドが「GIRL×BOY」(=少女少年)

いずれも知っていても知らなくてもストーリーに影響はありませんが、知っているとより楽しめるポイントだと思います。

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