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銀座の「女子力」から学ぶ立ち居振る舞い:白坂亜紀 著『銀座の流儀』

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仕事関係のお付き合いで銀座のクラブに行ったことがあります。
お店の名前は「稲葉」。オーナーママである白坂亜紀さんはNHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』の「銀座、夜の女たちスペシャル」に出演されたことがあり、『銀座の流儀――「クラブ稲葉」ママの心得帖』という本も出版されています。

目次

  1. 『銀座の流儀――「クラブ稲葉」ママの心得帖』の内容
  2. おもてなしに必須の「女子力」
  3. 男性を立てるということ
  4. 続けるということ
 

1.『銀座の流儀――「クラブ稲葉」ママの心得帖』の内容

『銀座の流儀』は4つの章からなり、華やかな世界とその裏側、ホステスの努力やビジネス的な側面を垣間見ることが出来ます。

Chapter 1 銀座のクラブは「第二秘書室」
Chapter 2 「女子力」と営業
Chapter 3 ビジネスとしてのクラブ経営
Chapter 4 エグゼクティブの流儀

まずChapter 1では銀座のクラブとはどういうところなのか、料金等の仕組みと合わせて紹介されています。
Chapter 2ではホステス達の姿、お店の営業時間の努力だけでなく昼間の努力についても述べられています。
Chapter 3はクラブの経営、ビジネス的な面からの白坂さん自身の体験談となっており、若手の育成についても述べられています。
最後にChapter 4では銀座のクラブを訪れる粋な男性達の姿が紹介されています。

2.おもてなしに必須の「女子力」

白坂さんはホステスに大切な「女子力」として7つの要素を挙げています。

  1. 笑顔
  2. 聞き上手
  3. マイナス発言をしない
  4. 褒め上手
  5. 褒められ上手
  6. よく覚える
  7. 思いやり

「女子力」とされていますが、人付き合いを円滑にする人間力としても大切なことだと感じます。

笑顔

それほどの美人でなくても笑顔の美しい女性は、人の心を素直にさせる力があるのです。

(本文より)

笑顔に勝る化粧なしとも言いますが、男女問わず笑顔が素敵な人は魅力的ですよね。

聞き上手

銀座の「女子力」としての聞き上手に求められることは、相手の目を見る、相槌を打つ、話を遮らないといった基本的なことだけではないそうです。
タイミングよく適切な相槌を打つことでお客さんに気持ちよく話してもらえるようにする。そのためにはたくさんの知識を仕入れておくことが必要です。
得意な分野の知識は深く、苦手な分野であっても広く浅く、最低限の受け答えは出来るような知識を入れておく…これはホステスの世界に限らずビジネス全般に必要なことだと思います。

マイナス発言をしない

もちろんマイナスの発言でも相手の共感を得られれば盛り上がることもありますが、そうでない場合は場を盛り下げることに繋がってしまいます。
特に相手のことがよく分かっていない段階では、何がスイッチとなるか分かりませんので、マイナスの発言を避ける必要があるということです。

褒め上手

上手く褒めるというのは難しいことです。適当な褒め言葉やお世辞は相手に見透かされてしまい、調子のいいやつだと思われてしまうかもしれません。
白坂さんは上手く褒めるために必要なのは観察力だと述べられています。表面的なことではなく、相手をよく見て感じたことを素直に伝えることが大切です。

褒められ上手

まず大切なのが、お客様に褒めていただいたときには、否定をせず「感謝」をし、素直に喜びを表現することです。自分では思ってもいないようなことを褒められたからといって、それをむやみに否定してしまうということは、お客様をウソつき呼ばわりしてしまうことになりかねないのです。

(本文より)

7つの要素を見ただけではぴんと来なかったのがこの褒められ上手でしたが、言われてみるとなるほどと思いました。
褒められるとまず謙遜してしまうという人は多いのではないかと思います。
「いえいえそんなことは」という謙遜の言葉が、「あなたは嘘を言っています」という意味になりかねないというのは新しい発見でした。

もちろん褒められて手放しで喜ぶのははばかられることも多いでしょうし、相手が素直な気持ちで褒めているとは感じられないこともあるでしょうが、その場合も否定や謙遜ではなく感謝から入るのはいいと思いました。
また、この感謝の表現については「ありがとうございます」や「うれしいです」で終わるのではなく、更に一歩踏み込んだ一言が添えられるのが一人前のホステスだと述べられています。

よく覚える

これは日常生活やビジネスでもとても大切なことではないでしょうか。
自分のことを覚えてくれている、自分に興味を持ってくれている人とは会話が弾むでしょう。
ちょっとしたことを覚えておいて話題にすることで、その後の仕事がスムーズに進んだり、新しい仕事のきっかけになったりすることもあるかと思います。
仕事以外の付き合いを好まない人がいるのも分かりますし、もちろん無理強いはいけませんが、仕事の場を少し離れて話をすることも無駄ではないと思います。
(ただ私も飲みニケーションという言葉は好きではありません。別に飲みではなくランチやおやつ休憩でいいですよね)

思いやり

白坂さんはお客さんに対しても時にはアドバイスをしたりたしなめたりすることがあるそうです。
ただ優しくすることだけが思いやりではなく、一見厳しい対応であっても相手のことを考えた行動が思いやりだということですね。

3.男性を立てるということ

男女は確かに平等ではあるべきですが、「平等」は「同じ」ではないのです。男女の違いが明確にあり、それぞれが担うと世の中がうまくいく「役割」というものは歴然としてあると思います。

(本文より)

なるほどこういう考え方があるのか、と思ったのが男性を立てることについて述べられた項です。
男女平等であることと、男性を立ててお願いしたり頼ったりすることは相反するものではないということ。
強さを表に出して振りかざすばかりではなく、時には一歩引いた振る舞いが出来るのが芯のある強い女性なのかもしれません。

4.続けるということ

プロのホステスはお客さんに「お店に来てください」とは言わず、あくまでお客さんが自分から来るという環境を作るそうです。
そのために行っているのが定期的なメールとのこと。前日に来店したお客さんへのお礼はもちろん、来店頻度の低いお客さんにも、近況報告のような内容のメールをまめに送るそうです。
ふとした時に思い出してもらうことで来店へ繋げる、地道な努力の積み重ねが見られます。

こういうことを今の若い子にさせると、たいてい三日坊主、せいぜい一カ月くらいしかできません。こんな単純な「誰にでも簡単にできるようなこと」なのに、何カ月も何年も何十年もやり続けるとなると、不思議と「なかなかできないこと」になってしまうのです。

(本文より)

「継続は力なり」…まさにその通りで、続けることの難しさと大切さを感じますね。

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